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【出演者サイン付!】台本 第36回公演『グランディ氏の穏やかな遺言』
¥1,200
第36回公演『グランディ氏の穏やかな遺言』の台本です(上演台本ではありませんので公演とは若干異なる内容が含まれております)。 全出演者のサイン入りです。 Solomon Grundy, Born on Monday, Christened on Tuesday, Married on Wednesday, Took ill on Thursday, Worse on Friday, Died on Saturday, Buried on Sunday: This is the end Of Solomon Grundy. 短命なものの例えとして思い浮かぶものは「蝉」だろうか。 実際は個体差があるだろうし、その大部分を地中で幼虫として過ごしてはいるので、決して短命とはいえな いのだが、如何せん、世に出てやかましく声を挙げる期間からして、一見、短命に見えるのである。 彼女はこの部屋を提供してくれた友人に感謝している。 元保育士の彼女が、このマンションの一室を改装して家庭的保育所を開設したのは半年ほど前の事である。 認可の無い施設ではあるが、保育所不足が深刻であったこの地域では、利用者は多かった。 しかし、騒音の問題から近隣の苦情が相次いだ。 それはやがてエスカレートし、様々な嫌がらせを伴うようになった。 彼女も決して負けてはいなかったが、徐々に心がすり減っていった。 何度も協議を重ねたが和解には至らず、いよいよ舞台を裁判所に移すかどうかという段階に至る。 やりきれない想いでいたが、何よりこれ以上、子供たちを巻き込む事は不本意でもあった。 協議の日が7日後に迫った日の朝。 彼女は保育所の玄関に生まれたばかりの男児が放置されているのを見つける。 それらはさておき、彼には今日までの記憶が無い。 無いというよりは曖昧であって、それがまるで作り物のように感じられていた。 それでも周囲の人たちは、自分として認識して接している以上、その記憶は正しいと思わざるを得ない。 彼はその理由をまだ知らない。 自分が7日間で生まれて死んでいく事を。 ソロモン・グランディ 月曜日に生まれた 火曜日に洗礼を受け 水曜日に嫁をもらい 木曜日に病気になった 金曜日に病気が悪くなり 土曜日に死んだ 日曜日には埋められて ソロモン・グランディは 一巻の終わり つきつけられた期限。 それぞれ最期の一週間。 (2017年8月 駅前劇場)
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台本 第31回公演『オシラス』
¥1,200
『念のために聞くが、それって、お前の話じゃないよな』 【あらすじ】 ●特別裁判所に招集された12名の陪審員。彼らが審理するのは1742年(寛保元年)の江戸小伝馬町で、被告人・鈴代屋伝兵衛が引き起こしたとされる放火事件についてである。すでに結審した、それも300年も前の事件を審理する事に意味を見いだせず、陪審長を除く11名は困惑していた。被告人は既に死罪でこの世になく、公判事実に疑いもないことから当然の事ながら、初めに出された結論は「有罪」であった。 ●この特別陪審はまたの名を仮想現実陪審「オシラス」という。特殊な装置に依り、過去に実在した事件の当事者たちの視覚や聴覚などの感覚を共有することで三審制のなかった当時において、適正な裁きが行われていたのかどうかを現代人の感覚でもう一度審査するための場である。半信半疑ながらも、装置に座り、それぞれが疑似体験をして当事者たちの感覚を見聞きする事になった。その直後の評決において6號陪審だけが「無罪」を主張し始める。 ●いつしか疑似体験だったはずの当事者たちの行動や心情は、陪審員それぞれの立場に重なって見える。自分の見聞きした、若しくは見たいものだけを選び出して、事件における真偽を見定め人を裁く難しさを思いめぐらせる12人の陪審喜劇。 (2014年7月 シアターグリーン BASE THEATER)
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台本 黄金のコメディフェスティバル参加作品『EZ』
¥1,000
※最優秀脚本賞受賞‼︎ 黄金のコメディフェスティバル2013参加作品。 (2013年8月 シアター風姿花伝)
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台本 第24回公演『ЖeНoрмаn~シャハマーチ~【池袋盤】』
¥1,200
『死ぬことでしか、ノルマは救われないんですか』 【あらすじ】 ●床に6×6升目が施された部屋に集められた12人の男女。殆どが初対面である中、KチームとMチームに分けられ、ЖeНормаnという理不尽なゲームへの参加を強制される。 ●Mチームのノルマは愛宕。日々、急に降って沸く命令に翻弄されながらも、その自覚もなしに暮らしている。チームはそんな愛宕を導く薬師寺と岸という二人の優秀なジェナーに率いられていて、このゲームに於いて死角はないように思えた。一方のKチームは奥羽をノルマに、敏腕のジェナー・加納と不器用なジェナー・門倉が率いる。奔放で隙のある作戦を立てる門倉に対し、チーム内には常に不穏な空気が漂っていた。愛宕は他人の行動をも支配したつもりになっているジェナーという存在に強く反発する。奥羽は奥羽で自分が助かる為なら他人の存在を踏みにじってもいいとする参加者たちに諦めと嫌気を感じていた。そんな中、愛宕はひたむきにノルマを救おうとしている門倉の言葉の中に、希望を見出す。 ● ЖeНормаnとは、日常生活において突発的に指示される様々な命令をこなさなければならない「ノルマ」と、それを導く「ジェナー」を中心にしたゲームプログラムである。 (2010年9月 シアターグリーン BASE THEATER)
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台本 第23回公演『PerformenV~Purgatorio~』
¥1,200
『人を人たらしめるものはきっと、山の頂にある』 【あらすじ】 ●父の葬儀は滞りなく終わった。そぼふる雨の墓地で彼は人形遣いと出会う。糸も棒もなく、一切手を触れずに人形を動かそうとしているが、もちろん人形たちはその場から動きだすことはない。改めて見てみると人形は、まさしく人間とまったく同じ姿形をしたそれであった。それは彼がまだ少年だった頃、父に買い与えられた「パフォーマン」という動く人形だった。 ●彼はかねてから持っていた疑問を人形遣いに向けた。「『何か』の意思に動かされているならどうして自分達は存在しているのか。人間の為りをしていればいいだけなら、アナタが今抱えているモノも、人間と呼べるのか。」人形遣いは掘っていた墓穴を指差す。墓穴だと思っていたそれはかつて、絵描きの弟子たちと覗きこんだ地獄の穴。地獄の底まで辿り着いた先には、掘った分だけ世界の裏側に山が突出していた。それは「Purgatorio(矯正所)」と呼ばれている山。その頂きには何があるのか。その好奇心が、彼を山に向かわせる。カレは医者の卵フィーネ、化学者の卵メンテとともに山の頂を目指す。 ●電動夏子の人間賛歌「人間再生」をテーマに据えての神聖喜劇。カレの思考の旅は【Inferno】を経て第二章【Purgatorio】へ。 (2010年4月 ザ・ポケット)
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台本 第18回公演『笑うフレゴリ』
¥1,200
『オマエまで月の宴なのか!』 【あらすじ】 ●伊奈村伽耶と伊奈村晃司は共同執筆をする小説家である。この日、伽耶は晃司を連れだって一軒の家を訪れる。小比野家では一家の父親である達雄が亡くなり、通夜が終わった直後であった。伽耶達が足を踏み入れると家の中には誰もいない。伽耶は小比野家の長男・和也である。その昔、家出をし、今は見た目も心も女となった。きっと兄弟や親戚などにバレたら大騒ぎとなる。 ●小比野達雄の兄弟筋は頭を悩ます。兄貴が遺した手紙には、衝撃的な告白がつづってあった。「自分には借金がある」「自分には愛人がいつ」「4人の子供達の中に本来の性別を隠したまま育てたヤツがいる」。中でも最後の一通は冗談を通り越している。冗談といえば、棺桶の中に達雄の遺体がないのはなぜなのだ。 長女・陽菜は、信じられなかった。今、目の前にいる女は、昔家を飛び出して行った兄・和也だという。和也はなぜが、父が一番大切にしていた観葉植物の一部を切り取り、バッグの中に閉まった。たったこれだけの事をするために、今さら戻ってきたというのだろうか。 ●果たして正しい光景が見えているのは誰なのか。思い込みと錯視が巻き起こす家族の喜劇。三ヶ月連続公演、錯覚三部作「目」の錯覚。 (2008年10月 シアターグリーン BASE THEATER)
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台本 第17回公演『或ルゴリズム』
¥1,200
『道具なら道具らしく、感情なんかいらなかったのに』 【あらすじ】 ●その研究所では「アルゴ=リトミ」を製造していた。外見は全く人間と同じで感情や思考に関して、人間と全く同じものを有している機関であり、日常生活をいかに怠惰に生きるかを考え始めた人間によって生み出された、単純労働に特化した人形とも言える。この地下室は、アルゴ=リトミに「或ルゴ」をプログラムする場所であり、思考的に不良とされる彼らを閉じ込めておく牢獄でもある。 ●ある日、地下室から脱走を試みた彼らは制御コンピュータにダメージを与える事で停電を起こさせることに成功した。こうして人間達と合わせて7人が地下室に閉じ込められる事になる。目が覚めたアルゴ=リトミ達は電圧のショックで記憶を失っており、自分たちを人間だと思い込んでいる、ただし、彼らがアルゴ=リトミとしての自覚を取り戻し、自分達が人間であるとわかったとき、再び襲いかかってくるのではないか。この7人の中に、人間と、そうでない存在がいると知り互いに疑心暗鬼になるアルゴ=リトミ達。人間達は、自分たちとアルゴ=リトミ達の境界を明らかにしないよう、誤魔化そうとする。 ●人間と道具の境界とアイデンティティを巡り争う中で、誰が人間であり、誰が人形なのかが徐々に明らかになっていく滑稽な密室喜劇。 (2008年3月 笹塚 Duo STAGE BBs)
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台本 第16回公演『ЖeНoрмаn』
¥1,200
日々、理不尽な命令を受けて日常を送る「ノルマ」。「ノルマ」が正常な生活を送れるように命令を管理する「ジェナー」。 「ЖеНормаn」とはノルマとジェナーを中心にした2チームで争われる、人間がより人間らしくある為に争われるゲームプログラム。 理知的なСチームと、感覚的なФチームの両視点で送る「貿易」と呼ばれる心理ゲーム。